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人生には、失敗も無駄もない|研究者たちの人生訓 #5

佐山 浩総合政策学部 教授

私たちの視野を広げ、知識を深め、世界の捉え方を変えてくれる「言葉」。第一線で活躍する研究者に影響を与えたのは、どんな言葉だったのでしょうか。専門分野の偉人や研究者とのエピソードを聞きました。研究者の人生訓は、私たちにとっても真に豊かな人生を築くためのヒントになるかもしれません。

人生において大切にしている言葉が3つあります。それは、「人生に失敗なし」「継続は力なり」「努力は人を裏切らない」です。

私は、人は生きてきたこと、歩んできた人生を否定することを嫌がる傾向があるのではないかと思っています。「こんなことやって無駄だったな」などとあまり思いたくない。自分のやったことを無駄にしないために、いつかどこかで生かそうとします。だから、経験が無駄になることはないというのが私の持論。人生には無駄も失敗もないと思います。

何かを続けたり、毎日コツコツと努力したりすることは大変なことです。続けられるというのは一種の能力といえます。プロ野球選手でも音楽家でも何でも、当たり前のように毎日練習を続けることが大切で、それが上達して一定の水準に達していると判断されるかどうか、それがプロになれるかどうかを分けるのでないでしょうか。

続けられるようにするには、ルーティンにすることが一番の近道だと思います。歯を磨かなかったら気持ち悪いですよね。同じように、「それをしないと気持ち悪い」「一日が終わらない」と思うくらいまで持っていくことがコツだと思います。

私自身がずっと続けているのは、歩くことと語学。イタリア語は細々と10年以上続けていて、語学をルーティン化するために、電車に乗ったら本を開くなど行動パターンに組み込むようにしています。といっても、なかなか上達しないんですが……。

もし、その日しようと思っていたことができなくても、「今日はできなかった」と悔やまないこと。悔やんでしまうから続かない。「じゃあ、明日、朝一にやろう」でいいんです。せっかく楽しそうだなと思ってはじめたことなのに、続けること自体が目的になっては辛くなります。学びは何でも楽しむことが基本。自分なりの満足感・納得感を持って取り組めばいい。学びによる豊さとはそういうことだと考えています。

Profile

佐山 浩(SAYAMA Hiroshi)

関西学院大学総合政策学部総合政策学科 教授。博士(工学)。約30年間にわたって環境省(庁)に勤務し、国立公園の管理運営などに携わる。2013年4月より現職。研究分野は国立公園など自然公園、 30 by 30、OECM、エコツーリズムなど。『47都道府県・花風景百科』(共著、丸善出版)で2019年度日本造園学会賞(著作部門)。その他著書に『国立公園と風景の政治学』(共著、京都大学学術出版会)、『輝ける讃岐人2』(共著、吉備人出版)、『造園大百科事典』(共著、朝倉書店)などがある。2013年度日本造園学会田村剛賞受賞。

運営元:関西学院 広報部

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